今日も一日EWIより

サックスやクラリネットよりも手軽に始められる電子管楽器EWI。でもやっている人が少なくて謎に満ちた楽器でもあります。そんなEWIの魅力にとりつかれたEWIおじさんたまおじがEWIの奏法(吹き方)を勉強して読者の皆様と一緒にリアルタイムで上達していこうというブログです。練習に使える伴奏曲も掲載します。

第十号 朧月夜de Ambient オクターブローラーアップ(↑)を使ってみよう

皆さん、こんにちは。

 

とってもお久しぶりです。

 

前回の第九回の投稿が2018年の6月だったので、実に2年近く、投稿がなかった・・・というわけですが、この間私は何をしていたかというと、音楽活動をしていました。

   

たまおじのまたの名(aka)である菅井英明の名前で、徳島県美馬市のPR動画コンテストで二位にあたる優秀賞をもらったり、

youtu.be

アンビエントで心安らぐ『四季のための音楽』というアルバムを作って販売したりしています。

 

Amazon Music 『四季のための音楽』

https://amzn.to/2WRhHFm

 

そのアルバムをBGMにサウンドインスタレーションとして、地元徳島県内の美術展に参加したりもしていました。

 

今年は一月に大きなところで出せましたが、4月5月の展示会はコロナで中止になったのが残念です。

 

また徳島県の上板町というところを拠点に琉球ポップスに負けない「阿波ポップス」の創生に向けて活動しています。

 

待て待て、EWIはどうしたの?動画コンテストでもアンビエント・アルバムでもぜんぜん!ぜーんぜんEWIを吹いていないじゃないか!

 

練習サボってたな~!

 

とお気づきの皆さん、その通りです。時間が、時間がありませんでした!!

 

許してください。悔い改めて、これからはEWIに励みます!!

 

ということですが、練習は多少していて、今日の練習用教材、

第十回 朧月夜 de Ambient オクターブローラーアップ(↑)

youtu.be

 

をお聴きください。あれ、あのEWI吹きの憧れの名曲、Truthのサビじゃないか。

 

CDからサンプリングしたな―

 

いえいえ、これは自分で吹きました!!

 

えっへん ←なんのこった

 

ということで、練習課題をアップしてみんなでEWIを楽しもうという企画は停まっていたのですが、練習は多少!多少はしていましたw

 

これからは、実はEWIを吹くアルバムを1枚作成してライブに出ようと思っています。アッと驚くトランスミュージック+EWIというアルバムになります。

 

ライブではアナログシンセも絡めて、マシンライブぽくやろうと思います。

 

実は徳島の阿波ポップスを超えて、瀬戸内に面した複数の県で、イビサ島のようなクラブミュージックの聖地、誰でも楽しめる電子音楽フェスティバルをしたいと思います。あるいはタイのフルムーンフェスティバルのような感じでしょうか。同士もONE PIECEのように探しています。

 

そのため今は猛特訓中です。

 

などと言いながら、朝一時間、夜一時間です・・・高校の吹奏楽の部活よりちょっと短いですね。もう少しやらねば・・・

 

でも、はあはあ、EWIは息切れするので、長くやれないですが、それが良いかもしれません。

 

首が凝る前に休憩したほうが良いでしょう。ギターやピアノだと何時間も練習できたりしますが、重量があって、あれ、もう一時間だ!と教えてくれる管楽器の方が体には良いかもしれません。 軽いバイオリンでずっと弾き続けて首や肩を痛めた人は沢山います。

 

今日のオクターブローラーを上げる練習曲も、呼吸と狙った音程のための指の動きとローラーの回しとを連動させなければなりません。

 

最初はうまくいかないかもしれません。でも何度かやっているとコツがつかめます。

 

慣れたら何度も繰り返して体で覚えるしかないですが、やはり疲れる前に、体に異常をきたす前に休憩しましょう。

 

私は右手親指を昔脱臼したことがあり、グラウンディングプレートで楽器をホールドするEWIの構造がちょっと気になることがあります(ちょっとだけですが)。

 

EWI(管楽器は皆?)はスポーツに似ています。焦らずじっくり行きましょう。ケガしてはいけません。Truthのサビ位はすぐ吹けるようになりますから。

 

ということで、朧月夜 de Ambientお楽しみください。

 

第九号 オクターブローラー(↓)を使ってみようーベートーベン第九アジア上演100周年をお祝いして 

Kaeru-de-Fusionいかがでしたか。ただのカエルの歌なんですが、すごい迫力になっていましたね。

 

いつまでもやっていたいところですが、さすがにもう少しテクニックをマスターできる曲がやりたいところです。

 

そこでオクターブローラーです。

 

オクターブの上げ下げはオクターブローラーで

EWIは基本運指を1オクターブ分マスターすれば、それより高い、あるいは低いところはオクターブローラーを使って、同じ運指の仕方で演奏します。

 

サックスでいうと、オクターブキーという、カキっと押すと1オクターブ上るキーがあります。あれと発想は似ています。

 

クラリネットだとオクターブ違うと運指自体が違いますので、EWIのオクターブローラーは優れものなわけです。

 

ローラーなのが良いか悪いか

さて、オクターブローラーは裏側にあり、EWIを構えるときに基本的に左手親指をそこのギザギザのあるローラー二つの間に挟んでいると思います。EWIの基本姿勢は過去記事をご覧ください。

 

参照

ewiyori.hatenablog.com

 

 

演奏中に例えば、中音のドから更に上のレにしたければ上のほうのギザギザローラーを上にくるっと回す・・・

 

回す( ^ω^)・・・

 

ただ回してもなにもなりません><;

 

実はローラーを回すことにあまり意味はなく、一つ上のギザギザのないつるっとしたローラーに親指で「触る」と1オクターブ上ります

 

同様に、中央のドより低いシを出したければ、下の方のギザギザローラーをくるっと下に回す・・・

 

回す( ^ω^)・・・

 

何も変わりません!

 

やっぱり、下のギザギザローラーより一つ下のつるっとしたローラーに親指が触らないと、1オクターブ下の音は出ません!

 

ローラーに親指が触ればいいのだがローラーのせいで失敗もする

 

ということで、このオクターブローラー、回すことに意味があるわけではなくて、別のローラーに触ると、その触ったローラー次第でオクターブが上がったり下がったりするというものです。

 

紛らわしいですね。

 

ただ親指を上下に動かして適当なローラーに触れればオクターブ上下します。

 

なぜローラーになっているのかは、ちょっと分かりません。親指に今どのオクターブにいるか感覚を伝えたいからかもしれません。何か他に演奏上メリットがあるかもしれません。

 

しかし、慣れないうちはローラーであることのデメリットが大きいです。

(前の音が終わったら)

1.くるっと回す

2.親指の端が上(下)のローラーに触る←その間に運指を終える 

3.息を吹き込む

4.正しい音が出る

 

という順番ができていればいいですが、間違ってローラーに触る前に息を吹き込めば、狙ったオクターブの音になりません。回し切ってから息を入れないとピボっという変な上下の途中の音が出ます。

 

前の音が終わったら、という辺りも曲者です。あまりあせってローラーを動かすと前の音が残っているのに、ビボッと上下したりします。

 

この辺は何度も簡単な操作をやってみて、息と運指とローラー操作をうまくシンクロさせるしかありません。

 

恒例の練習曲はベートーベンの第九をテクノでどうぞ

 

というわけで、練習です。練習には運指が簡単なものがいいですね。選んだのはベートーベンの第九の一番有名なところです。

 

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ベートーベンの第九、今年でアジアで初めて演奏されて100周年ということです。初めて演奏されたのは面白いことに、第一次大戦でドイツ人が捕虜になって当時徳島県の鳴門市にあった捕虜収容所にいましたが、捕虜の皆さんがリクレーションで始めた演奏会で演奏したのが初演だそうな・・・

 

地域住民との交流もいろいろあったそうで、鳴門市は今年盛大にお祝いをしていました。隠れた日本史ですねえ。知りませんでした。

 

さて、その第九ですが、ミでスタートすると、一番盛り上がるところで、1オクターブ低い「ソ」が出てきます。

 

ソは右手は全部解放、左手は全閉じ、ただしオクターブローラーだけ、下にくるっと回します。ちゃんと親指の端が一つ下のつるっとしたローラーのところに触れば、ブン!という感じで低い音が出ます!

 

せっかく100年も経ったのですから、曲調はテクノにしました。ドイツといえば現代は何だかテクノのイメージじゃないですか(笑)。ベートーベンが今生きていればきっとテクノアレンジにしたと思います。

 

それではテクノな第九でローラーの簡単な操作、特に息とのシンクロに慣れてみてください。

 

次回はローラーを上に上げる練習曲を紹介します。

第八号 EWI 最初の練習曲 Kaeru-de-Fusion!

いよいよ、最初の一曲を吹きましょう!

 

何がいいかな・・・やっぱりこの時期ですし、カエルの歌が良いのではないでしょうか!

 

キーをCメジャーにして、低いドでスタートします。

 

運指はリコーダーと同じです!リコーダーで低いドを押さえる全部の穴をふさぐあの押さえ方です。

 

違いは、右手小指が押さえるのが穴っぽいキーではなく、一番下にある長いK13というキーに小指で触るところです。薬指は穴っぽいK10を押さえるわけですが、ちょっと二つのキーの間が広いので違和感が最初はあるかもしれません。

 

あとはリコーダーと同じです。

 

できましたか?普通にカエルの歌をやっても子どもに喜んでもらえますが、もっとクールにかっこよくやりたい!と思いませんでしたか。

 

そこで、最近スーパーやデパートでなぜか流行っているヘヴィーなオリジナルフュージョン風のKaeru-de-Fusionを練習用に作りました。←曲名もブラジル音楽風のカッコよさです!

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メロディーの上げ下げは同じですが、リズムや刻みが違いますので、クールに決めてください。

 

音色は88番なのでちょっと低く感じるかもしれませんね。

 

オケも続けて出てきますので、ぜひ練習してみてください。

 

レッツ!カエルでフュージョン!!

 

※なお1オクターブ上げて吹くともっとカッコいいですが、そのためにはオクターブローラーの操作に慣れないといけません。また後々やりましょう。今回は定位置のギザギザローラー二つの間に左手親指を置きます。

第七号 EWIの運指とほかの運指形式の選び方

こんにちは!EWIおじさんことたまおじです。

 

みなさん、音も出してみたし、気に入った音も見つかったし、ストラップの位置も大体固まって、マウスピースのくわえかたも決まったので、そろそろ曲を吹きたくてウズウズしているのではないでしょうか。

 

でもちょっと待って!よく考えると運指の勉強をしていなかった~。どう押さえると何の音が出るの?

 

私もとても心配で、EWI MASTER BOOKなら40ページに基本のEWI運指が出ています。

 

あのー、私、EWI MASTER BOOK持ってないんですけど?

 

ああ、そうですかでも心配しないでくださいね。製品と一緒に同梱されている「使用説明書」49ページにEWIの運指の仕方が出ています。

えーと、サックスやフルートの運指の仕方でも音が出るそうなんですけど、その運指の仕方は・・・

 

( ^ω^)・・・

 

書いていない!?

 

書いてありません。

 

別冊がついていればそこに書いてあるが、なければダウンロード

なぜか厚い使用説明書に基本運指形式以外にいくつか選べるはずの運指表がついてません><;!

 

私のように新品で4000Sを買った方は、薄い「OS Version 2.4 エディット・メニュー/運指表」というものにどこを抑えると何の音が出るか、基本以外の運指形式を選んだ場合の運指表が記載されています。

 

そんなの持ってないよ!ヤフオクで買ったら、本体だけだったよ!!うわあああああん!

 

慌てないで!AKAI Professionalのサイトに行くと、これがダウンロードできます。

OS Version 2.4 エディット・メニュー/運指表

 

PDFファイルなので、印刷できないスマホタブレット環境の方でも、とりあえず読むことはできるはずです。

 

しかしEWIはいろんな運指が選べるのがウリのはずなのに、使用説明書に基本運指以外のことが書いていないのは、ちょっと変ですよね・・・

※なぜか新品に同梱されている英語版の説明書「Reference Manual」にはちゃんと巻末についているんですよ、いろんな運指表( ^ω^)・・・

 

とりあえずEWI運指でスタート

さて、みなさん、落ち着いていただけたでしょうか。ヤフオクで買われた方も準備ができたでしょうか。あ、そのほかマニュアルや音色データもダウンロードできるみたいなので、必要なら試してみてください。

 

EWIの基本運指ですが、何も設定を変えなければ、EWI運指になっています。そしてEWI運指は、#や♭を気にしなければリコーダーと同じです!

 

イヤー良かった!簡単だ!という方と、え~がっかり。サックス・クラリネットの練習に買ったのに、という方と今反応が二つに分かれた気がします。

 

いろいろな運指を選べるはずのEWIだが

さて、EWIを買うとき、お店で、

サックス/オーボエ/フルート/トランペットやホルンの三バルブ楽器

の運指が選べる!と説明を受けたと思います。

 

私の脳の中ではなぜか勝手にクラリネットも入っていたのですが・・・

 

ということで、運指表をみてもこれらの楽器が出ています。試しに基本のEWI運指とサックスの運指を見比べてみましょう!!

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EWI運指とサクソフォン運指

( ^ω^)・・・

 

( ^ω^)・・・

 

これは、二枚の絵に間違いが何か所かあります、間違いを探してみよう!とか「ウォーリーを探せ」とかそういうレベルの遊びでしょうか??

 

サックス運指との違いはほとんどありません。よく見るとEWI運指のほうが替え指(押さえ方が違っていても同じ音が出ること)が多くなっています(C、C#)。

 

あと多分、サックスのGとG#はマニュアルの印刷ミスではないでしょうか?違う音程なのに二つとも押さえ方が同じになっています。

 

本当に間違いを探せ!!でした><;

※ということでAKAI Professional様、印刷ミスがありますので、早急に手直しをお願いします。

クラリネット運指は選択できない

クラリネットは中音のド(第三間のド)から上はリコーダーに似ているので、EWI運指に似ていますが、それより下はかなり変わった押さえ方をします。残念ながらこのクラリネット運指は再現されていませんし、選ぶことができません。

 

オーボエとフルートはある

オーボエとフルートの運指はあります。ちょっと詳しくないので、昔やっていた!という方はこちらを選ぶと良いでしょうか。横になっているフルートと縦になるEWIでは全然感覚が違うと思いますが・・・

 

トランペット・ホルンの金管三バルブ運指(EVI)もある

トランペットとホルンは操作できるところが三か所のバルブしかないのですが、それでも全音域が吹けます。よく考えるとすごいですよね。この三バルブ運指もEWIではEVIと呼ばれて、再現されています。基本左手はほとんど使わず、右手をトランペットと同じ三本指でだけ使ってやるという感じですね。

 

というわけで、EWI運指で良いことにした

どうでしたか、多彩な運指が選択できるEWIですが、私はサックス・クラリネットのようなものであれば良いと思っていたので、もうEWI運指でやることにしました!

 

どうしても私は他の運指でやるんだ!という方はぜひマニュアルで設定方法を読んで試しくださいね!

 

設定については使用説明書後半部「追補マニュアル」19ページの方法で良いと思うのですが、どういうわけかEWIとEVIの切り替えしか出ていません!

 

AKAI Professionalさま、この辺はマニュアルの書き方は改善されたほうがいいですよ~いろんな楽器経験者にEWIの魅力を分かってもらうために~

 

それではまた。

 

第六号 EWIの息抜き(余計な息を逃がす)の問題

さて、前回のマウスピースの咥え方の問題、うまく解決したでしょうか。

ewiyori.hatenablog.com

※この記事、「EWI 歯が痛い」というキーワードで検索すると第一ページに表示されてしまうようになってしまいました( ^ω^)・・・あまりそういう人はこれまでいなかったのか?

 

私は歯でくわえないことにしましたが、やっぱりくわえたい!とか、くわえても問題がないという方は、いろいろやってみて、自分にドンピシャな苦痛のない方法でやっていただくのがイイかな、と思います。

※唇だけでくわえるのは、おそらくですが、後ほどいろいろなキーやローラーを操作する際に楽器がブレるので、口中でマウスピースが動いて歯に当たって危ない!ということもあるかもしれません。私のおススメは前号をご覧ください。

 

息抜きの問題からは逃れられない

ということですが、EWIには構造上一つ、管楽器と違った大きな問題が出ます。

どのくわえ方でもいいのですがマウスピースをくわえて、ブーっと音を出します。

ブーっと出ます。ブーっと。

 

なんだかずっと音が出ています。というかずっと息が吐き続けられます。

 

しかし、人間息を吐くのにこんなに長く吐いていることはありません。どこかで吐いて、吸わないと死んでしまいます!

 

しかしいつまでも息が無くならないので、いつ息を吸えばいいのか分かりません!!

どこで、どこで息を吸えばいいんだ!助けてくれ!!

 

だんだん苦しくなって顔も真っ赤になります。

 

管楽器だと息が抜けるので、息を吸いたくなる

これがサックスやクラリネットだと、息という物理的なもので音を出し続けますので、息がどんどんなくなり、音も出なくなり、どこかで息を吸いたくなります。

 

ところがEWIはセンサーをわずかな風量で鳴らしていますので、あまり大量の息は要らず息が余ります。そのため、いつまでも音を鳴らし続けることができます。そうすると呼吸のリズムがつかめず、

 

「く、苦しい!息を吸わせてくれ!」←吸いたけりゃ自分でどこかで決めて勝手に吸え、という気もしますが・・・

 

息を逃がす練習

ということで大量に息が余るEWI。もちろん、超ロングトーンとかやってみたければいいのですが、普通に楽器として吹く際の呼吸のリズムに合うようにするには、余っている息を逃がしつつ、センサーには必要な分だけ息を当てなければなりません

 

そのため、EWI MASTER BOOKには、

「ほかの管楽器と比べるとEWIは「息の余る楽器」です。口の横から息を漏らしながら演奏すると、ほかの管楽器の吹奏感と近くなるかもしれません」(37ページ)

と書かれています。

( ^ω^)・・・

 

( ^ω^)・・・

 

口の横から息を漏らしながら演奏?

漏らしながら?

 

サックス・クラリネットをやったことがある人はびっくり仰天していることでしょう。

私は、「口の横から息をもらす」というところで仰天しましたが。

 

歯でマウスピースを押さえて口の両脇に隙間を作るのは難しい

ということで、前号と関連が出てくるのですが、歯でマウスピースをくわえて、口の両脇を開けて息を逃がすのは非常に難しいのがやってみると分かります。

 

「イー」と言っているような口でやってみますが、口がよほど大きくないとできないのではないでしょうか。この辺もスタイナーさんの大味なドイツ系の設計が反映されているように思います。

 

また「イー」を意識するとそれだけで歯の噛みが強くなります。私が歯ぐきがガタガタになったのは、三日目に息抜きの練習を始めた直後でした。最初二日は、

 

「く、くるしい!息が、息ができん!ちぬ!!」←どこかで勝手に吸えよ、と思うのですが・・・

 

となったので、教本を読むと、息をぬけ、となっていたのでやってみたのです。その結果、本当に歯と歯茎が痛くなりました。

 

よだれもいっぱい出て、泡泡になる

また人の口の形にもよるのかもしれませんが、噛んで口を開けるとよだれがどろどろ出ます。汚いです。

 

マウスピースの中に入ることもあって、変な

「げろろろ」

という音も聞こえます。

 

泡になって、口の横から飛び出したりもします。

 

うーん、これでは、人前で演奏できん・・・

 

クラリネットなどもそうかもしれませんが、さすがにここまではいかない気もします。

 

私に管楽器の面白さを教えてくれた恩師のようなクラリネット奏者がいますが、彼はいつも背広を着て、エレガントにハンカチでマウスピースをふきふきしています。口の横から泡を飛ばしたりはしません。

 

これはEWI、厄介な楽器だな。

 

伝統的くわえ方だとコントロールしやすい

そこで、例の伝統的くわえ方を試しましたが、こちらの方が息抜きのコントロールがしやすいようです。

 

なぜかと考えると、下唇の厚みの分、口の形に高さがあるので、空気が抜けやすいようです。

 

噛む口の「イー」だと平たい口の形なのに、スキマを開けろ、息を出せ、というのは矛盾しています。

 

伝統的くわえ方だと、すでに口の両脇がゆるく開いている感じです。サックスクラリネット教本を読むと、逆に、

 

「マウスピースの横などから、息が漏れないように」

(『サックス入門ゼミ』河原塚ユウジ 自由現代社16ページ)

と書かれているではありませんか!?

 

つまり、伝統的くわえ方はあまり意識しないでそのままだと息が漏れやすいのです!

 

トレビアン!

 

素晴らしい!

 

やってみると、息が自然に口横から漏れます。漏れると口が自然乾くようで、よだれがドロドロ出てきません。

 

EWI教本の宮崎氏の咥え方をポイっと捨てるのは最初、躊躇しましたが、ここまでいくと伝統的くわえ方にしたほうが明らかに優れていて、しかも体に負担がなく、お客様から見ても爽やか!!なのは間違いありません。

 

最終的には息を閉じ込めることも必要

これでやってみると、長く音を伸ばしたいときは、息の漏らしを抑え、普通にリズミカルに吹いているときは漏らしながらやるという芸もできるようになりました。

 

ロングトーン。うーん、キーボードの名曲プロコルハルムの「青い影」とか、ケニーGの曲も結構必要でしょうか。

 

いずれそういう曲を紹介していけたらいいなと思います。

 

まずはぜひ自分に合ったくわえ方で、自然に息がもらせるように練習してみてください。私は最初の10日くらい、この問題と格闘していました。

 

ちょっと時間はかかるかもしれませんし、今後もだんだん修正していくかもしれません。

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第五号 EWIのマウスピースの咥え方(くわえかた)

みなさん、こんにちは。前回のEWIの音の選択はお楽しみいただけたでしょうか。

ewiyori.hatenablog.com

前回は長時間練習するのに息をあまり必要としない、疲れない音ということで、16番、19番、88番を紹介しました。ほかにもお気に入りの音が見つかると良いですね。

 

この息の問題ですが、管楽器は全てそうかもしれませんが、EWIでも実はしっかり考えないといけない問題です。伝統的な管楽器と違って簡単に電子的に音が出るから、マニュアル通りにやればいいでしょう?

 

と私は思っていたのですが、ひどい目にあいましたので、マウスピースの咥え方(くわえかた)について考えたいと思います。私は軽く考えていたので、やってからしまったな~と思ってしまいました。みなさんは曲の練習を始める前にぜひ考えてください。

 

3種類の咥え方ーどうくわえても音は出るEWI

EWIを買ってきて箱を開けたとき、これさえ読めばすぐ音が出るように、と作られたのでしょう、『簡単初めてガイド』という厚手の紙一枚に印刷されたマニュアルがあります。

実際は電池の入れ方の説明を忘れているので、これ一枚では音が出ないのですが、これにはまじめに、

 

・「マウスピースを1cmくらい『唇で』くわえ、息を入れます」

と書いてあります。なるほど、で挟むのか~

 

それでいいのかなと思ったので、更にEWI Master Bookを見ると、

 

・「マウスピースは両方ので噛みます。しっかりと噛んでしまうのではなく、あまり強く噛みすぎないようにしましょう」(37ページ)

・「EWI歯、ストラップ支持部、右手親指の三点支持で楽器を支えます」(59ページ)

と書いてあります!

 

「歯」でかむ、強く噛まない。甘噛みでしょうかね~。

 

歯で楽器を支えるんですね~

 

待て待て、「簡単初めてガイド」では「唇」でくわえる!と書いてあったじゃん?

 

矛盾です。どちらを信じればいいのでしょう?

 

また、サックスやクラリネットの管楽器を知っている方は、え?どっちもおかしいでしょ?と思ったことでしょう。もう一つの咥え方があるのです。

 

歯で噛んでいたら、三日で歯がガタガタに

さて、EWI Master Bookはプロの宮崎隆睦氏が監修するAKAIの公式テキストですから、嘘を言っているとは思えません。きっと「簡単初めてガイド」は最初の音出しをささっとやってほしいから、適当に唇でくわえてね~となっていたのでしょう。

 

そう思って盲信して「あまがみあまがみ~歯を使って三点支持~」と練習をしていたら、三日で歯と歯茎(はぐき)がガタガタになりました(笑)。

 

正確にいうと歯茎が痛くなって、もう楽器を触りたくなくなりました。

 

EWI、悲しいことに週に1,2本ヤフオクで売られています。しかも5000や4000swのきれいなやつです。EWI Master Bookがついていたりします。

 

EWIは買う人も多いですが、やめる人も多いようです。もしかすると、このくわえ方に原因があるのかもしれない、と練習を始めて四日後に思いました。

 

よく考えれば歯で重いEWIを支持するのはおかしい

さて、原因はEWIが重いことにあります。乾電池を入れるEWI4000、手で持っても結構重量があります。

 

重さはストラップで受け止めるべきですが、最初の数日~数週間はストラップの長さがどんぴしゃ決まらないことでしょう。私も1週以内に三回長さ調整しました。

 

その間、楽器がぶれないようにどうしても歯でがっしりとマウスピースを噛んでしまいます。

 

また息を吹き込む動作にも慣れていないので、どうしても力んでしまいます。そうするとますますがっしりとマウスピースをくわえることになります。

 

そして歯ぐきが痛くなり、ヤフオクへと楽器が直行・・・するのかもしれません。EWI Master Bookつきで出品されていることが多いので、本当にそうなのかもしれません。

 

実はサックス・クラリネットの吹き方

4日目に悩みました。試しにただ唇でくわえて、ふーと息を吹き込むとちゃんと音が出るではないですか!

 

EWIは物理的な空気の流れで音を作っているわけではなく、マウスピースの中にあるセンサーが息に反応して電子的に音を出しているので、実はどんな風でもそこに吹き込まれればいいんです。

 

え、唇でくわえてもいいんじゃん!?「簡単初めてガイド」は適当なことを言っているわけではありませんでした。

 

打開策として、図書館に行ってサックスやクラリネットではどう吹いているか読んでみました。彼らはどうやって長時間楽器を吹き続けられるのか、ヒントがあるはずです。

すると、

 

・「上の歯は直接マウスピースに当てる。当てる場所はマウスピースの先端から1cm前後。自然な状態で(上唇を)マウスピースにそっと置く。」

・「このとき力は入れないこと。下の歯は上の歯と違って、マウスピースには当てない。下唇を少し下の歯に被せる感じになる。ちょうど英語の「V」という発音をした時くらいに下唇を巻き込む。下唇の肉がちょうど上の歯と下の歯のクッションになるようなイメージで力を入れすぎないように!

・「食べ物を噛むようなイメージを持ってしまうと下唇が痛くなってしまう。」(以上、「サックス入門ゼミ」河原塚ユウジ編著 自由現代社15ページ)

 

と書いてあるではありませんか!特に最後の食べ物を噛むようなイメージを持つと・・・というところが下唇と歯茎の違いはありますが、よく当てはまる気がします。

 

かみかみしてはいけない!!

 

サックス・クラリネット吹きが長時間練習に向いている

試しに家でEWIクラリネット・サックス吹きをしてみると、ちゃんと音が出るではないですか。しかも、かんでやっていた時と同じ音量か、あるいはもっと大きい音が出ます。次回、詳しく書こうと思いますが、息を横に漏らす動作も楽にできます。

 

これだ!これです。

 

長時間練習しても歯も歯ぐきも痛くなりません。下唇が上下の歯の『クッション』になっているのです。

大事なことなのでもう一回書くと(今日はビデオがありませんので)、下唇が上下の『クッション』になっているのです。

 

クッションがなければ歯や歯ぐきが痛くなるの当たり前ですよね~!?マウスピースは食べ物じゃないし( ^ω^)・・・

 

しかし最初の1週間でかなりダメージを負ったのか、歯ぐきの痛みはその後1週間くらい続いて、ようやくなくなりました。

 

宮崎様、すみません、貴殿の書かれたことを私はポイっと捨てることにしました(笑)。EWIヤフオクでポイっと捨てるよりいいじゃないですか。

 

噛む動作はビブラートをかけるのに必要らしいが

さて、何でマウスピースを噛め!というのか、どんな咥え方をしても音が出るのにおかしいな、と思ってよく調べると、どうやら、マウスピースを強く噛むとビブラートがかかるらしいです。

 

ビブラートがかかる・・・

 

はい!ただそれだけです。それだけのために大事な歯と歯茎がボロボロになったら大損じゃないですか?エレキギターでいえばチョーキングの練習をして指を骨折して二度とギターが弾けなくなった!くらいの大ダメージです。

 

そんなことだけのためにEWI吹きになるのをあきらめてはいけません。宮崎様の書かれたことを私はポイっと捨てました。EWI使いになる夢は諦めれませんからね!?チョーキングしないギタリストだっていっぱいいるじゃないですか!

 

※なお特にアナログイミュレーターの4000の音の場合、最初からビブラート(笑)がかかっているようなウネウネした音も多く、あまり奏法でビブラートをかけることに情熱を燃やしても意味はなさそうです・・・

 

むしろ、ピッチベンドやグライドで表現したほうが良さそうです。これについてはまた別の回で→というかまだ練習していない><;

 

スタイナーさんが考えたせいで草食日本人には厳しい楽器になったか

さて、さらに何で強く噛むとビブラートがかかるような設計になっているか、そもそもなんで構えるのに歯で支えなければならないんやねん・・・重い楽器なのに・・・

 

というところで思い当たるのが、EWIの元となった楽器は、ナイル・スタイナーさんというトランぺッターの方が設計したそうで、最初は手作りで作っていましたが、人気が出たため、AKAIに生産を委託したという経緯があります。

 

ということは、スタイナーさん、どこの人かはっきり分かりませんが、名前から言ってドイツ系ですね。きっと体が大きくて肉食で歯が丈夫(笑)なのでしょう。

 

歯で楽器を支持することにあまり抵抗がなかったのでしょうか?もし最初から日本人が設計していたら違うんじゃないかな、例えば、右手親指のプレートは機能が何もありませんが、あそこを押したり、なでなでしたりするとビブラートがかかる、とか日本人が考えればできそうです。

 

あとそもそも、EWI大きくて重すぎます。重量感があるのがやりたい人は本物のサックスをやればいいわけです。「簡単はじめてガイド」で吹ている写真の女の子、まるで大根をくわえているようです。

 

クラリネットくらいの細身は無理でも、もうちょっと小さくならなかったのでしょうか、Cを出すのに重要な右手の小指のキー(k13)と薬指(K10)の間も離れすぎじゃないですか?

 

手の小さい女の子もこんな薬指と小指ガバッと開きますかね?

 

いろいろと大味なEWIなので体には気をつけて慎重に

さて、いろいろと肉食で大味なEWIですが、逆にいうと男らしい(?)というか武骨というか、金属的でカッコいいという気もします。最近ローランドから出たライバルの「エアロフォン」が流動的な、もしかすると後発のメリットでもっと人間工学的なデザインを取り入れているのと比べると、EWIEWIです!文句ありますか!?という存在感がドーンとあります。

 

10日くらい練習するといろいろ文句を言いたくなるところも出てくるわけですが、キャンディー・ダルファーというオランダの女性サックス奏者EWIを吹きますので、女の子が吹けない、ということはなさそうです。

 

※手の小さい方は、楽器屋で手に取って、特にCの音を出すためのK13という一番下のキーに小指が届くか、試したほうがいいかもしれません。

 

そんなことで、マウスピースの咥え方、実は公式ガイド通りでない、伝統的なサックス・クラリネットの吹き方のほうが、長く続きそうだということが分かりました。

 

慣れてくればいつか歯で甘噛みする日が来るのかもしれません。私は歯が小さい割に顎の力が強いと歯医者に注意されているので、おそらくずっとやらないと思います。

 

また伝統的なくわえ方のほうが、次回説明する横からの息抜きも楽です。

それでは、みなさん、体には気をつけて、楽しいEWIライフをお送りください!

 

※なお、偉大なソニーロリンズはしょっちゅう歯医者さんに行くそうです。伝統的な吹き方でも彼くらいの強烈なブローだと歯にくるということでしょう・・・

 

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第四号 EWIの音色を変えて音量(LEVEL)を調整しよう

こんにちは、EWIおじさんことたまおじです。

 

早く吹きたくて仕方がないかもしれませんが、今日は大事なことを説明しますので、ここを飛ばさず、まず最初にやってください。

自分の大切な耳を守るためにとても大事です。

音色と音量(レベル)の調整です。

またビデオを作りましたので、ご覧になってください。

youtu.be

音色変更の重要性

EWIをやりたいなあ、と思う方はおそらく管楽器、リード楽器として吹きたいという人が多いと思います。

ところが、EWI4000sに入っている音色、悲しいことに、リードとして使えそうな音があまり入っていません。

またこれは改善してほしいと思うのですが、音色によって、音量にばらつきがあります。さらに、息を非常に強く吹きかけないとうんともすんとも言わない、音の立ち上がりがスローアタックな音色が多くあります。というか、ほとんどの音色、そういう感じです。

これでは初心者として、いっぱい練習したいのに、息が無くなって疲れてしまいます。

 

そこで、リードらしくてかつ息は少量でも大丈夫な音色を最初から選んでいくことになります。

 

ずばり、16,19,88番しかありません。

 

大事なことなので、もう一回書こうと思いましたが、ビデオでもしつこく言っているのでやめます(笑)。

とにかくアナログシンセの暖かい音を出そうというEWI4000Sの根本的な思想は良いのですが、音の立ち上がりの鋭さに大きなばらつきがあって、シュッと気楽に出ない音が多数あるのは嬉しくありません。

 

音色の変更のやり方

音色の変更は、楽器裏面にあるプログラムキーに右手親指で触りながら、表麺にある透明なボタン(HOLDボタン上、プラス)、(OCTボタン下、マイナス)をかちかち押して変更します。

今何番の音色が出ているかはディスプレイに出てきます。

この時、プログラムキー以外のところのキーに指が触っていると正しく動作しません。慣れるまで結構大変です。

 

音量(レベル)の調整

音色を変えると、音量も変わってしまいます。これ改善してほしいですよね。急にでかい音とかが出てきて困ります。

地雷のようにあちこち仕掛けてあります。知らずに踏むと、大きな音で突発性の難聴になるかもしれません。

ですので、レベル調整を必ずやりましょう。

音量は最大30となっていますが、上記の16,19、88番の音色でしたら、11~13くらいの音量で十分聞こえます。

長時間練習するときも耳が疲れたり、難聴になったりしますので、低い音に抑えてください。

 

音量の調整の仕方

裏面にお米のようなボタンが二つありますが、その右側がLEVELボタンです。これをまた右手親指で押しながら左手で、先ほどの透明なボタン(HOLDボタン上、プラス)、(OCTボタン下、マイナス)をカチカチ押すことで調整できます。今どれくらいの音量化は、ディスプレイに出てきます。

 

それでは、みなさん、難聴にならないよう気をつけて、大好きな音色を見つけて練習してくださいね!

 

それではまた。

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